目次: Zephyr
JTAGが繋がった(2021年6月5日の日記参照)記念にZephyrをHiFive Unleashedで動かしてみました。使うハードウェアはUARTだけ、コードもJTAGでITMにロードして動作させるだけなら楽勝だろと思いきや、全然UARTから文字が出力されず1日掛かってしまいました。
*** Booting Zephyr OS build zephyr-v2.6.0-39-g2bf63134e8f0 *** thread_a: Hello World from cpu 0 on hifive_unleashed! thread_b: Hello World from cpu 0 on hifive_unleashed! thread_a: Hello World from cpu 0 on hifive_unleashed! thread_b: Hello World from cpu 0 on hifive_unleashed! thread_a: Hello World from cpu 0 on hifive_unleashed! thread_b: Hello World from cpu 0 on hifive_unleashed!
原因はコアのPLL設定が間違っていて、コアクロックから分周して作るUARTのボーレートもおかしな周波数になっていたからです。
FU540のリセット直後は外部クロック源(33.33MHz)をそのまま使って動きます。起動後PLLを1GHz(33.33 / 1 * 120 / 4 = 999.9MHz)に設定し、コアクロックをPLL側に切り替えなければなりません。
PLLの設定はFSBLという2段目のブートローダーが行うので、通常はOSが気にする必要はありません。しかしRTOSは大抵ブートローダーを経由しませんから、ブートローダーに隠れた設定も拾ってきて実装しないと動かないことがあります。
ブートローダーがあって当たり前のリッチ系SoCでRTOSを動かそうとすると、大抵この「暗黙のうちに設定されている何か」が抜け落ちて動かなかったりおかしくなったり、何かと面倒が起きます。
幸いなことにSiFiveのブートローダーはコードが公開されており、完全ブラックボックスのSoCと比べれば、難易度は低い部類です。ありがたいですね。
メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。加筆。
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