目次: Raspberry Pi
Raspberry Pi 3 model B rev 1.2のSchematicsが間違っていて、ハイパスフィルタ側のコンデンサが47uFではなく4.7uFが実装されていると仮定すると、シミュレーションと実測の辻褄が割と合うことに気づきました。4.7uFでシミュレーションするとAC特性はこのような感じになります。拡大図も載せておきます。
Audio Out回路のAC特性(コンデンサ容量4.7uF)
Audio Out回路のAC特性(4.7uF、縦軸方向に拡大)
もしRaspberry Pi 3のAudio Out回路のコンデンサ容量が4.7uFだとすると、30Hz Sin波と100Hz Sin波にゲインの差が生じるはずです。グラフを見た限り30Hzだと約1.2〜1.3dB程度カットされてしまうはずです。
Sound Blasterで30Hzと100HzのSin波を同時に鳴らした出力の周波数スペクトルを見ると、30Hzと100Hzにゲインの差はほとんどないです。
Sound Blaster X-Fi Go! Proにて30Hz, 100Hz同時再生時の周波数スペクトル
Raspberry Pi 3で30Hzと100HzのSin波を同時に鳴らすと、30Hz, 100Hz同時再生時の周波数スペクトル30Hzと100Hzにゲイン1.2dBほどの差が生じています。
RasPi 3にて30Hz, 100Hz同時再生時の周波数スペクトル
RasPi 3で30HzのSin波と100HzのSin波をそれぞれ単独で鳴らしても30Hzの方がピーク電圧が低いですし、ハイパスフィルターに引っかかってカットされてるような動きに見えます。
フィルタのAC特性だけでなくて、出力波形もかなり実測に近くなります。
Audio Out回路のシミュレーション結果(125Hz矩形波)
Audio Out回路のシミュレーション結果(125Hz矩形波、コンデンサ容量4.7uFに変更)
RasPi 3の実測値(黄色Audio Out、水色PWM信号125Hz矩形波)
かなり良い線行ってますよね。やっぱりコンデンサ容量4.7uFじゃないか?と思うんですけど。
ボードに実装されたコンデンサの容量を測れたら一発でわかるんですけど、ボードを壊してコンデンサを剥がす以外に何か良い方法はないのかなあ。うーん……??
この推測は間違っていて、ケーブルに抵抗が入っていたことが原因でした。その8(2021年6月17日の日記参照)をご覧ください。
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