コグノスケ


link 未来から過去へ表示(*)  link 過去から未来へ表示

link もっと前
2015年3月19日 >>> 2015年3月6日
link もっと後

2015年3月13日

着眼点の差

Publickey - HTML5 CanvasにJavaScriptでリアルタイムに動画を描画。透過レイヤで動画の重ね合わせなど、新たな表現が可能なPC/モバイル対応コーデック「H2MD」を読んで。

重ねることを前提とした新しい動画コーデックH2MDの紹介記事。

圧縮率がーとか、画質がーとか、そういう誰でも思いつく(※)勝負に行かないところが、さすがアクセル……。

※誰もが考えてくるから競争が激しくコストがかかるうえ、従来の倍とか、そんなレベルで圧勝しない限り評価が曖昧で勝ち負けがよく分かりません

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。

編集者:すずき(2015/11/29 05:03)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



2015年3月9日

GPSは世界一正確な時計

GPSのレシーバーモジュールを買いました。Globalsat BU-353S4というUSB接続の製品で、Amazonで5,000円くらいです。

買った理由ですが、別に家の位置を知りたかったわけではなく、NTPサーバのクロック源にしてみたいと思ったからです。

NTPの時刻同期方法

NTPというのはPCやサーバの時刻を合わせるためのプロトコル(Network Time Protocol)のことです。NTPサーバとはNTPを使った時刻合わせの機能を提供するサーバのことです。

普通の人は公開されているNTPサーバを使うので、自分でNTPサーバは立てませんが、マシンがたくさんあるような場所(会社、学校など)では、全員が一気に公開NTPサーバにアクセスすると、NTPサーバの持ち主に迷惑(サーバがダウンしたり、回線が埋まって動作不能になる)になります。

NTPサーバの負荷分散
自分マシン1 <-- 同期 --+--> 自分NTPサーバ <-- 同期 --> 公開NTPサーバ
自分マシン2 <-- 同期 --+
...                     |
自分マシンn <-- 同期 --'

公開NTPサーバと同期させたネットワーク内の1台のみを自分NTPサーバとして、他のマシンは自分NTPサーバと同期させることで、公開NTPサーバに掛かる負荷を軽減させます。

ここでふと疑問に思ったのが、公開NTPサーバが無かったら、自分NTPサーバはどうやって正しい時間を取ったら良いの?ということです。

調べてみるとNTPサーバは様々な時計から、時刻を取得できる(NTPのクロックドライバのドキュメント)ようです。良くできてます。

その中でもGPSが割と接続も、設定も簡単そうだったので、試してみることにしました。

GPSとして使ってみる

買ってきたGPSモジュールをLinuxマシンに繋ぐと下記のようなメッセージが出ます。どうやらGPSモジュールはPCから見ると単なるシリアルポート /dev/ttyUSB0として扱われている(★1)ようです。

接続した際のLinuxカーネルログ
usb 4-2: new full-speed USB device number 2 using uhci_hcd
pl2303 4-2:1.0: pl2303 converter detected
usb 4-2: pl2303 converter now attached to ttyUSB0★1
usb 4-1: new full-speed USB device number 3 using uhci_hcd

シリアルポートに入力されてくる文字列を見ても意味不明なのでgpsdというソフトに意味を理解して貰います。gpsdを起動する前に、設定ファイルへ先ほどカーネルログに出ていたシリアルポートを指定します(★2)。

Debianでは /etc/defaultというディレクトリの下に設定ファイルが集まっていて、gpsdの設定ファイルもそのディレクトリにあります。

gpsdの設定ファイル /etc/default/gpsd

# Default settings for gpsd.
# Please do not edit this file directly - use `dpkg-reconfigure gpsd' to
# change the options.
START_DAEMON="true"
GPSD_OPTIONS=""
DEVICES="/dev/ttyUSB0" ★2
USBAUTO="true"
GPSD_SOCKET="/var/run/gpsd.sock"

設定が終わったら /etc/init.d/gpsd startとしてgpsdを起動します。何もメッセージが出なくて不安になる方は、ps ax | grep gpsdとして、起動しているかどうか見ると安心できると思います。

さらに、衛星との通信状況などグラフィカルに表示してくれるxgpsというナイスなソフトをインストールし、起動してみます。

xgps起動

apt-get install gpsd-clients

xgps

画面イメージは下記のようになりますが、室内かつ部屋の前には廊下があるせいか、ほとんどGPS信号を受信できていません……。


xgpsの動作イメージ

残るはNTPサーバの設定ですが、続きはまた今度。

編集者:すずき(2015/03/10 02:27)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



2015年3月7日

ファミコンのCPU

昨日の飲み会でファミコンのCPUがZ80だって大嘘ついてしまった……。

正解はMOS 6502(の互換CPU、リコー製)です。

覚えていたら月曜に訂正しておこう。

メモ: 技術系の話はFacebookから転記しておくことにした。

編集者:すずき(2015/11/29 05:04)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



2015年3月6日

SysV initの処理変更(直列版)

目次: Linux

昨日(2015年3月5日の日記参照)に引き続き、何となく自分ではわかっているつもりでしたが、いざ変更しようとしたら全然わかっていなかったSysV initの話です。

まずはSysV initの動きのおさらいから。

おさらい2(再掲)
前提: ディストリビューションはDebian GNU/Linux 7.8(Wheezy) 

1. Linux Kernel起動終盤にkernel_init() が /sbin/initを起動

2. /sbin/initは /etc/inittabを見る

3. /etc/inittabにはinitへの指示が書いてある
  3-1. デフォルトのrunlevelは2である
  3-2. ブート時に /etc/init.d/rcSを実行せよ
    3-2-1. /etc/init.d/rcSは /etc/init.d/rc Sを起動する
  3-3. runlevel 2なら /etc/init.d/rc 2を実行せよ

↑↑↑↑↑ 以上、おさらい1の部分 ↑↑↑↑↑

4. 下記がいずれか一つでも成立すればCONCURRENCY=none成立しなければCONCURRENCY=makefile
  - /etc/init.d/.depend.bootが存在しないか、空ファイル
  - /etc/init.d/.depend.startが存在しないか、空ファイル
  - /etc/init.d/.depend.stopが存在しないか、空ファイル
  - /etc/init.d/.legacy-bootorderingが存在する
  - startpar -vコマンドが失敗する

5. /etc/rcXXXX.d/S* をアルファベット順に実行
   CONCURRENCY=noneならば、単に実行するだけ、
   CONCURRENCY=makefileならば、startparに起動を任せる

さて、お忘れの方も多いかと思いますが、本題は「initの処理に何か足したい」でした。

もしCONCURRENCY=noneつまり直列版のinitを使っている場合、initに何か足す方法は非常に簡単です。今まで見てきたように、/etc/rcS.d以下にスクリプトファイルを足せば、/etc/init.d/rcSが実行してくれます。

SysV initの処理変更(並列版)

しかしCONCURRENCY=makefileつまり並列版のinitを使っている場合、/etc/rcS.d以下にスクリプトファイルを足すだけでは実行されません。なぜかというとstartparというコマンドが一枚噛んでいるためです。

このstartparというコマンドには2つのモードがあります。

man startparより
NAME
       startpar - start runlevel scripts in parallel

SYNOPSIS
       startpar [-p par] [-i iorate] [-t timeout] [-T global_timeout] [-a arg]
       prg1 prg2 ... ★1
       startpar [-p par] [-i iorate] [-t timeout]  [-T  global_timeout]  -M  [
       boot|start|stop] ★2

一つは ★1側の、渡された引数を実行するCONCURRENCY=noneに近い動作をするモード(引数に -Mを指定しない)です。
もう一つは ★2側の、別の設定ファイルからスクリプトの依存関係を得て、出来る限り並列に実行する(引数に -Mを指定する)モードです。

さて /etc/init.d/rcでは、startparの2つモードのうち、どちらが使われていたでしょうか?覚えている人はスゴい暗記力です。私も含めて忘れてしまった方のために、もう一度コードを見ます。

/etc/init.d/rcの一部抜粋、startup() の定義(再掲)

#
# Start script or program.
#
case "$CONCURRENCY" in
        makefile|startpar|shell) # startpar and shell are obsolete
                CONCURRENCY=makefile
                log_action_msg "Using makefile-style concurrent boot in runlevel
 $runlevel"
                startup() {
                        eval "$(startpar -p 4 -t 20 -T 3 -M $1 -P $previous -R $
runlevel)" ★1

簡単ですね。別の設定ファイルを見る(-Mを指定する)モードです。しかもよく見るとstartup() に渡されているスクリプト名($2以降の引数)は無視されています。だから /etc/rcS.d/ にスクリプトを足すだけでは、実行されなかったのです。

startparの設定ファイル更新

ではstartparに何か処理を追加するには、何をどうしたら良いのか?と言う話です。こういうときはまずstartparのマニュアルを見てみます。

man startparより
       The -M option switches startpar into a make(1)  like  behaviour.   This
       option takes three different arguments: boot, start, and stop for read-
       ing .depend.boot or .depend.start or .depend.stop respectively  in  the★1
       directory  /etc/init.d/.  By scanning the boot and runlevel directories
       in /etc/init.d/ it then executes the appropriate scripts in parallel.

FILES
       /etc/init.d/.depend.boot
       /etc/init.d/.depend.start
       /etc/init.d/.depend.stop

SEE ALSO
       init(8) insserv(8). ★2

★1の説明を見るに、-Mはboot, start, stopのうちどれか1つ引数を取って、実際の動作は .depend.boot or .depend.start or .depend.stopで決まりますよ、というようなことが書いてあります。親切なことにFILESの章にファイルのフルパスまで書いてくれています。

これら3つの .depend.XXXXファイルを更新すれば良い、ということがわかりましたが、どうやって更新するのかが書いていなくて困ってしまいます。とりあえず★2のSEE ALSOの章にあるinsservという奴が新顔で怪しいので、マニュアルを見ます。

man insservより
INSSERV(8)                                                          INSSERV(8)

NAME
       insserv  -  boot  sequence organizer using LSB init.d script dependency
       information

(...略...)

FILES
       /etc/insserv.conf
              configuration file for insserv  which  defines  the  LSB  System
              Facilities.

(...略...)

       /etc/init.d/.depend.boot,
       /etc/init.d/.depend.start,
       /etc/init.d/.depend.stop
              The make(1) like dependency files produced by insserv for  boot‐
              ing, starting, and stopping with the help of startpar(8). ★1

コマンドの説明はちょっと抽象的でわかりづらいですが、FILESの ★1の部分を見る限り、探し求めていた物に間違いないでしょう。

SysV initの処理変更の仕方、まとめ
1. /etc/rcS.d/ にS20script.shのような名前のスクリプトを追加する

2. startpar -Mを使っている場合は、insservを実行して設定ファイルを更新する

まとめてしまえば短いものですが、これもinitの仕組みの一端だと思うと、中々に感慨深いもんがありますね。

編集者:すずき(2024/03/05 02:55)

コメント一覧

  • コメントはありません。
open/close この記事にコメントする



link もっと前
2015年3月19日 >>> 2015年3月6日
link もっと後

管理用メニュー

link 記事を新規作成

<2015>
<<<03>>>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031----

最近のコメント5件

  • link 24年4月22日
    hdkさん (04/24 08:36)
    「うちのHHFZ4310は15年突破しまし...」
  • link 24年4月22日
    すずきさん (04/24 00:37)
    「ちゃんと数えてないですけど蛍光管が10年...」
  • link 24年4月22日
    hdkさん (04/23 20:52)
    「おお... うちのHHFZ4310より後...」
  • link 20年6月19日
    すずきさん (04/06 22:54)
    「ディレクトリを予め作成しておけば良いです...」
  • link 20年6月19日
    斎藤さん (04/06 16:25)
    「「Preferencesというメニューか...」

最近の記事3件

  • link 24年4月25日
    すずき (04/26 16:49)
    「[AVIFの変換] AVIFが読めないアプリケーションがたまにあるので、AVIF(AV1 Image File Format)...」
  • link 24年2月7日
    すずき (04/24 02:52)
    「[複数の音声ファイルのラウドネスを統一したい] PCやデジタル音楽プレーヤーで音楽を聞いていると、曲によって音量の大小が激しく...」
  • link 24年4月22日
    すずき (04/23 20:13)
    「[仕事部屋の照明が壊れた] いきなり仕事部屋のシーリングライトが消えました。蛍光管の寿命にしては去年(2022年10月19日の...」
link もっとみる

こんてんつ

open/close wiki
open/close Linux JM
open/close Java API

過去の日記

open/close 2002年
open/close 2003年
open/close 2004年
open/close 2005年
open/close 2006年
open/close 2007年
open/close 2008年
open/close 2009年
open/close 2010年
open/close 2011年
open/close 2012年
open/close 2013年
open/close 2014年
open/close 2015年
open/close 2016年
open/close 2017年
open/close 2018年
open/close 2019年
open/close 2020年
open/close 2021年
open/close 2022年
open/close 2023年
open/close 2024年
open/close 過去日記について

その他の情報

open/close アクセス統計
open/close サーバ一覧
open/close サイトの情報

合計:  counter total
本日:  counter today

link About www.katsuster.net
RDFファイル RSS 1.0

最終更新: 04/26 16:49