Might and Magicの拡張RAM領域に書いてあるデータの意味のメモです。カートリッジはMMC3と呼ばれるタイプでiNESのマッパー番号でいうところのマッパー4 に相当します。
ファミコンのRAM領域は0x0000〜0x07ffですが、MMC3の場合0x6000〜0x7fffにも8KBのRAMがあります。詳細はNesdev wikiをご参照ください(MMC3 - Nesdev wiki)。
何に使っているか良くわからない領域も多いですが、わかっているところは以上のとおりです。
アドレス0x6200から並んでいて、マップ1マスにつき1バイト使っています。Xは昇順(0 → 15)で、Yは降順(15 → 0)に並んでいて、X, Y座標から配列インデックスを計算するときはi = (15 - Y) * 16 + Xです。オートマッピングのフラグと並び方が違うんですね……。
各ビットの意味は下記のとおりです。
壁とドアを両方セットした場合、マップによって挙動が変わります。下記のようになっているようです。全マップチェックしたわけではないので、これで完全かどうかわかりませんが……。
全くわからない状態から解析したので面倒に感じましたけど、わかってしまえば非常に素直というか、わかりやすい並びでした。
アドレス0x6300から並んでいて、マップ1マスにつき1バイト使っています。並び順は壁、ドアの領域と同じです。
各ビットの意味は下記のとおりです。
ビット3が良くわからないですけど、他は割と素直です。壁かどうかと、通れるか通れないかを分けているので、通れる壁やバリア(通れない空間)が作れるんですね。なるほどねえ。ちなみにイベントが起きるか起きないかは、ビット7とパーティーが向いている方角に依存します。方角はどこか別のところで管理されているようで、この領域を見てもわかりません。
方角に依存したイベントで一番わかりやすいものは、宿屋のドアの前のメッセージです。宿屋のドアの前のマスはビット7がセットされていますが、ドアの方向を向いていないとイベント(メッセージ表示)は発生しません。
以上の情報を見ると地図が書けます。ゲーム画面と重ねるとゲームが見えないので、右側に余白を確保してそちらに書くようにしました。
ゲームシステムの制約(アストラル世界など、オートマッピングができない)も無視できますし、オートマッピングでは描かれない(鍵が開いているか開いていないか)情報も取れます。
この機能、元々はTASのルート決めの補助として作りましたが、普通にゲームで遊ぶ時も非常に便利ですね。詳細な地図が見えない地上エリア、バリアだらけのアストラル世界なんかは難易度が格段に低くなって攻略しやすいです。
Might and Magicの入力を受け取っている部分を見ていたら、リセット直後になぜか2コンのキーを見ています。これは何だろう?と思ってちょっと解析してみたところ、セーブデータ消去の隠しコマンドでした。
とするとセーブデータが消えます。ファミコン版のMight and Magic Book Oneはセーブデータを消す方法がないので、おそらくデバッグ用に存在しているのでしょう。イメージを示すとこんな感じです。
ABを押している限り、入力が終わるのをずっと待ってくれるので、1フレーム単位で入力する必要はないです。
TAS動画に解説をつけたかったのですがYouTubeのSubtitleのつけ方が良くわからんのと、日本語はあまり歓迎されていない?ようなので、ニコニコ動画にも同じTAS動画をアップロードしました。リンクは、【TAS】FC版Might and Magic Book One 14分10秒 マップ付き - ニコニコ動画 です。
ニコニコ動画は期待通り、投稿者コメント機能がとても使いやすくて便利です。嬉しくなってつい100コメントくらい書いてしまいました。あんまり解説しすぎも良くないと聞きますが……、まあいいか。
動画の投稿機能自体はYouTubeとさほど違いはないように思います。私の場合はニコニコ動画の方が若干画質が良かったです。YouTubeはテレポートのエフェクトの後にビットレート不足で画が崩れていましたが、ニコニコ動画は割と耐えてました。
テレポートエフェクトによって画が崩れた様子(YouTube)
どちらのサービスも再エンコードは免れないので、エンコーダーとの相性次第ですかね?今までYouTubeやニコニコ動画の画質なんて気にしたことありませんでした。自分でアップロードしてわかることもあるものですね。
ユーザー層も違うようでYouTubeはほぼ誰も見てくれませんが、ニコニコ動画はTAS動画が人気らしく、30年以上昔のゲーム(発売は1989年)にもかかわらず1日で数百回ほど再生されていました。
日本語版だったのも良かったのかもしれません。TASVideosの場合、日本語版を投稿すると逆に嫌がられる(英語版が推奨されている)から、難しいところですけども……。
Might and MagicのTASが14分10秒になりました。最初のバージョン(23分30秒)を思い出すと、半分近くになってますね。YouTubeにも載せておきました([TAS] Might and Magic Book One (J) 14:10 with Map - YouTube)
もはや操作の工夫でさらに削れそうなところは思いつきません。新たな攻略ルートを思いつかない限り、これが限界だと思います。というわけで、これにてTASはしばし休憩です。なんだかんだ1か月くらいやってたし、中古カセット購入代の元は十分取れたでしょう。楽しかった!
従来より高速にボタン連打をする方法を見つけました。例えば↓キーを連打するとして、↓、待ち、↓ のように1フレーム空けないとキーを認識しません。が、この処理はバグっておりセレクトなど連打したいキーより下位ビットのキー(※)を同時に押すと、コントローラーの状態が変わったと勘違いして連打可能になります。画像で見た方が早いでしょう。
このように↓、↓+セレクト、↓、↓+セレクト……と連打すると、今まで3フレームで1回しか押せなかったところ、2フレームに1回押せるので、連射速度を1.5倍にできました。テレポートのためダイヤの鍵を使うとき、バックパック欄にて↓キーを6回連打するので地味に効きます。
(※)ファミコンは上位ビットから↑↓←→スタートセレクトBAと割り当てられています。Might and Magicはキーを同時押しした場合、上位ビット側のキーしか認識しません。したがって↓キーを連打したければ、↓キーよりビット位置が下(←→スタートセレクトBA)を一緒に押しましょう。なおAキーは下位ビットのキーがないので、この連打技が使えません。
ずっとうまくいかなかったメッセージスキップを克服しました。メッセージスキップは非常に強敵で、サブフレーム入力(1フレームより細かいタイミングで入力)を使わないとうまく行きません。エミュレータ側も進化していて、最近はサブフレーム入力に対応している(SubNESHawk)みたいです。すごいね……。
ファミコンはアドレス0x4016にアクセスするとコントローラーの状態がポーリングできるようになっています。サブフレーム入力に対応したエミュレータは、0x4016へのアクセスタイミングに合わせてコントローラーの状態を変えているのだと思います。
Might and Magicはメッセージウインドウのクローズアニメーションが始まって2フレーム目、描画割り込みの直前に1回だけキーを押さないとスキップしてくれません。キーを押しっぱなしではダメで、タイミングがシビアすぎます。これたぶんバグですよね?条件判定が厳しすぎる。適当に連打していればたまに該当するものの、人間が狙って押せるタイミングには思えません……。
バグかどうかはさておき、サブフレーム入力を使うと100%メッセージスキップ可能です。時間を消費しがちなメッセージウインドウのオープンクローズが発生しなくなり、高速化に貢献しています。
サブフレーム入力により乱数を引く機会が増えました。今回の時間短縮への効き目としてはこれが一番です。以前説明した通り(2021年10月8日の日記参照)Might and Magicはコントローラーの状態を見ると乱数が変化します。しかもマップによって(地上マップなど)は1フレームに無駄に70回くらいコントローラーの状態を見ています。
今までは戦闘をルートに入れると、良い乱数を引くために時間を浪費してしまいあまり良い結果になりませんでした。しかしサブフレーム入力ならば、今まで1フレームの間に隠れていた70回以上の抽選チャンスが利用できますから、抽選チャンスが爆発的に増えます。さほど時間をかけずに良い乱数を引けるようになりました。
おかげで序盤に「ようせい」x 3をシバキ倒してGEMをもらい、ソーピガル地下、ノーザンバリア、C2、C1を無視して、エルキューンにワープでき、ルートの大幅短縮に役立っています。
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