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2021年 4月 12日

Zenfone+ahamo にしたらハマった

ドコモがついに邪悪な 2年縛りを諦めてシンプルなシングルプランを作ったと聞いて、喜び勇んでプラン変更をしました。プラン変更自体はオンラインですぐに終わりました。

ところがプラン変更から 5分後くらいに携帯が圏外になりました。切り替わりの途中でおかしくなったかと思い、次の日まで待ったり、再起動などしてみるも、一向に圏外のまま変わりません。おや?これは、何かやらかしてしまった?

長いんで結論だけ先に言うと、私が使っている Zenfone 3 (ZS550KL) と Zenfone 4 (ZE554KL) では ahamo は使用できないことがわかりました。あと、最終的にスマホは Pixel 4a に買い換えました。

Zenfone 3 は外装ボロボロでバッテリーも寿命で買い替え時ですが、Zenfone 4 は新しくてまだキレイなのに、使えなくなるのはちょっと悲しいです。

試行錯誤

まず、手持ちの WiFi ルーター(Huawei GL10P、SIM ロック外した版)に挿して APN を設定すると、データ通信が可能でした。そのため SIM カードの故障や、我が家が 4G の圏外、ではないです。WiFi ルーターに挿していた b-mobile の MVNO SIM カードを Zenfone 3 に挿すと使えるので、Zenfone 3 の故障でもなさそうです。

Zenfone 3 は何らかの理由で ahamo が使えない可能性が高いです。より新しい Zenfone 4 ならば ahamo が使えるかもしれません。困ったことに SIM カードの形が違う(Zenfone 3, GL10P は micro SIM、Zenfone 4 は nano SIM)ので、ハサミで SIM カードを nano の形に切って Zenfone 4 に挿しました。が、やはり圏外のままです。考えられる可能性として、

  • Zenfone 4 は ahamo が使えるが、私の加工により SIM カードが壊れた
  • Zenfone 4 も何らかの理由で ahamo が使えない
  • Zenfone 4 が壊れている

これらの可能性を否定するには ahamo 対応機種を購入して試すしかありません。しかしながら、ドコモの対応機種リスト(対応端末一覧 | ahamo)を見ても特に欲しい機種がなく、唯一気になった Google Pixel 3 は既に終売で手に入りませんでした。

中古のスマホは使いたくないし、確実に動くけどあまり欲しくない機種を買うか、数万円をドブに捨てる覚悟でさらに別の機種を試すか、悩ましいですね。

My New Gear...

どの機種を買うか悩んだ末に Google Pixel 4a を買いました。Google ストアで、45,000円くらいです。

Pixel 4a は ahamo 対応機種リストには載っていませんが、Pixel 3a でドコモの VoLTE に対応して、Pixel 4a で未対応に戻す、なんて面倒なことはやらんだろと考えて Pixel 4a に賭けました。

注文してから 2週間位して Google Pixel 4a が届きました。とてもシンプルな箱です。


Google Pixel 4a の箱

ドキドキしながら SIM カードを挿し込んでみると……無事認識しました。電話も掛けられますし、データ通信もできます。いやぁ、良かった良かった。これで一安心です。

VoLTE の罠

Pixel 4a が届くまでの間、反省の意味も込めて、何でこんなことになったのか調べてみました。

まず、従来のドコモ回線と ahamo の大きな違いは「3G が使えない」ことです。音声通信、データ通信ともに 4G を使う必要があります。

最近のスマホは 4G に対応しているものの、音声通話のみ 3G で行う(CSFB, Circuit Switched Fallback)機種と、音声通話、データ通信ともに 4G で行う(VoLTE, Voice over LTE)機種があります。この辺りの仕組みは IIJ 堂前さんの記事 MVNO と VoLTE の関係 : MVNO の深イイ話 - ITmedia Mobile が大変参考になります。

Zenfone 3 と Zenfone 4 は au とソフトバンク回線に対しては VoLTE を使いますが、ドコモ回線に対しては CSFB を使う機種のようです。当然、そんなことはどこにも書いていませんが、3G が使えないドコモ回線(つまり ahamo)の SIM カードを挿すと、圏外になってしまう現象を見る限りの推察です。

感想

VoLTE がキャリアごとに対応が必要だという点は知りませんでした。Zenfone = VoLTE 対応、程度の浅い知識で ahamo に変えると、今回のような悲しい一件に繋がります。完全に私の調査不足ですね。

Zenfone 4 が使えなかったのは高い勉強代となりましたが、Google Pixel 4a で ahamo が使えたし、月額も安くなったし、まあ、悪いことばかりでもないか……。

編集者: すずき(更新: 2021年 4月 13日 17:54)

コメント一覧

  • たくじ 
    こんにちは。
    記事読ませていただきました。
    当方もともとdocomo契約していましたが、最近googlestoreからsimフリーのPixel4aを購入して使っていました。
    ahamoに契約変更したいなーと思っていたのですが、対応機種確認がなされず、踏み出せないでいたところ、この記事を見かけて「出来るんだ」と勇気をいただきました。
    参考にさせていただきます 
    (2021年04月16日 17:22:55)
  • すずき 
    コメントありがとうございます。ご参考になれば幸いです。 
    (2021年04月18日 22:39:51)
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2021年 4月 6日

ディスプレイアーム

机の奥行きが 60cm のためか、ディスプレイの足がキーボードとぶつかって若干邪魔なのと、前からディスプレイアームに興味があったので、ディスプレイアームを買いました。

買ったのは ergotron LX デスクマウントアーム(品番 45-241-026、製品サイトへのリンクです。Amazon で 11,000円くらいでした。1つだけディスプレイがつけられるタイプです。我が家はデュアルディスプレイなので、2つアームを買いました。

1つのアームに 2つのディスプレイを付けられるタイプ(品番 45-245-026、製品サイトへのリンク)もありますが、なぜかアーム 2つ分より高かったことと、1か所に荷重が掛かりすぎて机が壊れたら嫌だなと思って購入は控えました。

設置

アーム+ディスプレイをクランプでテーブルの天板に止めるだけの構造です。天板の強度が不安だったので、サンワサプライの補強プレート CR-LAPLT1 を「裏側」につけています。


天板の表側


天板の裏側(補強プレート)

こんな感じです。デスクマウントアームに限らず、この手のクランプで固定するタイプの製品ならば作りは同じだと思いますが、表側は幅広の足でも、裏側は足が小さく、クランプを全力で締めると天板が凹んだり穴が開いてしまいます。

邪魔にならないように机の端ギリギリに付けたところ、アームが机の真ん中まで届かず、ディスプレイとディスプレイの間が妙に空いてしまいました。見た目がイマイチですね。まあいいか……。

使用感

重い頑丈そうなアームだけあって、安定感は素晴らしいです。

どの方向にもスイーっと動くのかと思っていたのですが、方向によりますね。軸回りに回転させるときは軽いですが、奥行方向、上下に動かすときはかなり力が要ります。逆に言えば手がぶつかった程度では動かないです。私はあまりディスプレイを動かさないのでこれくらい固いほうが良いです。

説明書によると突っ張り具合は調節可能らしいので、頻繁に動かしたい、固すぎて疲れる方は調整すると良いかもしれません。

編集者: すずき(更新: 2021年 4月 12日 11:18)

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2021年 4月 5日

GCC を調べる - GCC 8.3 の folding バグ - 解決編

目次: GCC を調べる - まとめリンク

GCC 9.1 との比較で pass_forwprop より早いタイミングで cargf() → atan2f() の置き換えをすれば良さそうであることがわかりました。

さらに GCC 9.1 の動作を追うと pass_lower_cf で cargf() → atan2f() の置き換えをしている箇所が、下記の箇所であることがわかります。

pass_lower_cf で cargf() → atan2f() の置き換えを行う方法

// gcc/gcc/gimple-low.c

class pass_lower_cf : public gimple_opt_pass
{
public:
  pass_lower_cf (gcc::context *ctxt)
    : gimple_opt_pass (pass_data_lower_cf, ctxt)
  {}

  /* opt_pass methods: */
  virtual unsigned int execute (function *) { return lower_function_body (); }    //★★これ

}; // class pass_lower_cf


/* Lower the body of current_function_decl from High GIMPLE into Low
   GIMPLE.  */

static unsigned int
lower_function_body (void)
{
  struct lower_data data;
  gimple_seq body = gimple_body (current_function_decl);
  gimple_seq lowered_body;
  gimple_stmt_iterator i;
  gimple *bind;
  gimple *x;

...

  bind = gimple_seq_first_stmt (body);
  lowered_body = NULL;
  gimple_seq_add_stmt (&lowered_body, bind);
  i = gsi_start (lowered_body);
  lower_gimple_bind (&i, &data);    //★★これ

...


/* Lower a bind_expr TSI.  DATA is passed through the recursion.  */

static void
lower_gimple_bind (gimple_stmt_iterator *gsi, struct lower_data *data)
{
  tree old_block = data->block;
  gbind *stmt = as_a <gbind *> (gsi_stmt (*gsi));
  tree new_block = gimple_bind_block (stmt);

...

  lower_sequence (gimple_bind_body_ptr (stmt), data);    //★★これ

...


static void
lower_stmt (gimple_stmt_iterator *gsi, struct lower_data *data)
{
  gimple *stmt = gsi_stmt (*gsi);

  gimple_set_block (stmt, data->block);

  switch (gimple_code (stmt))
    {

...

    case GIMPLE_CALL:
      {
	tree decl = gimple_call_fndecl (stmt);
	unsigned i;

	for (i = 0; i < gimple_call_num_args (stmt); i++)
	  {
	    tree arg = gimple_call_arg (stmt, i);
	    if (EXPR_P (arg))
	      TREE_SET_BLOCK (arg, data->block);
	  }

	if (decl
	    && DECL_BUILT_IN_CLASS (decl) == BUILT_IN_NORMAL)
	  {
	    if (DECL_FUNCTION_CODE (decl) == BUILT_IN_SETJMP)
	      {
		lower_builtin_setjmp (gsi);
		data->cannot_fallthru = false;
		return;
	      }
	    else if (DECL_FUNCTION_CODE (decl) == BUILT_IN_POSIX_MEMALIGN
		     && flag_tree_bit_ccp
		     && gimple_builtin_call_types_compatible_p (stmt, decl))
	      {
		lower_builtin_posix_memalign (gsi);
		return;
	      }
	  }

	if (decl && (flags_from_decl_or_type (decl) & ECF_NORETURN))
	  {
	    data->cannot_fallthru = true;
	    gsi_next (gsi);
	    return;
	  }

	  //★★
	  //GCC 9.1 だと下記のような fold_stmt() を呼ぶ処理があるが、GCC 8.3 には存在しない
	  //GCC 8.3 に同様の処理を足すときは #include "gimple-fold.h" も足す必要がある

	  /* We delay folding of built calls from gimplification to
	     here so the IL is in consistent state for the diagnostic
	     machineries job.  */
	  if (gimple_call_builtin_p (stmt))
	    fold_stmt (gsi);
      }
      break;

...

この変更を加えると internal compile error が出なくなります。

発生条件の理由

最初に、このエラーの発生条件の 1つとして Target triplet(※)の operatingsystem = elf になっていることを挙げました。

理由は operationgsystem = linux にすると implicit_p が最初から全てセットされた状態でコンパイル処理が始まるからです。GCC 8.3 でも pass_forwprop より早い段階で cargf() → atan2f() の置き換えが発生し、バグを隠してしまいます。

elf と linux のときの implicit_p の違い

// gcc/gcc/builtins.def

/* Builtin that is specified by C99 and C90 reserve the name for future use.
   We can still recognize the builtin in C90 mode but we can't produce it
   implicitly.  */
#undef DEF_C99_C90RES_BUILTIN
#define DEF_C99_C90RES_BUILTIN(ENUM, NAME, TYPE, ATTRS)	\
  DEF_BUILTIN (ENUM, "__builtin_" NAME, BUILT_IN_NORMAL, TYPE, TYPE,	\
	       true, true, !flag_isoc99, ATTRS, targetm.libc_has_function (function_c99_misc), true)

...

/* Category: math builtins.  */
DEF_LIB_BUILTIN        (BUILT_IN_ACOS, "acos", BT_FN_DOUBLE_DOUBLE, ATTR_MATHFN_FPROUNDING_ERRNO)
DEF_C99_C90RES_BUILTIN (BUILT_IN_ACOSF, "acosf", BT_FN_FLOAT_FLOAT, ATTR_MATHFN_FPROUNDING_ERRNO)

...

//★★atan2f は fn_class = function_c99_misc を渡して libc_has_function() を呼ぶ★★


// gcc/gcc/config/linux.h

/* Determine what functions are present at the runtime;
   this includes full c99 runtime and sincos.  */
# undef TARGET_LIBC_HAS_FUNCTION
# define TARGET_LIBC_HAS_FUNCTION linux_libc_has_function


// gcc/gcc/config/linux.c

bool
linux_libc_has_function (enum function_class fn_class)
{
  if (OPTION_GLIBC || OPTION_MUSL)
    return true;
  if (OPTION_BIONIC)
    if (fn_class == function_c94
	|| fn_class == function_c99_misc
	|| fn_class == function_sincos)
	return true;    //★★operatingsystem = linux のときは acosf の implicit_p の初期値は true

  return false;
}


// gcc/gcc/config/elfos.h

#undef TARGET_LIBC_HAS_FUNCTION
#define TARGET_LIBC_HAS_FUNCTION no_c99_libc_has_function


// gcc/gcc/targhooks.c

bool
no_c99_libc_has_function (enum function_class fn_class ATTRIBUTE_UNUSED)
{
  return false;    //★★operatingsystem = elf のときは implicit_p の初期値は false
}

最初は、この発生条件に気づかなくて GCC 8.3 のバグだと気づくのがだいぶ遅れました……。

参考

関数 cargf() や atan2f() はビルトイン関数のため、何も宣言しなくても関数の実体が存在します。しかし最適化を有効にするには、あえて関数宣言する必要があります。関数宣言しないと implicit_p フラグがセットされない仕組みになっているからです。

analyze_functions(true) から implicit_p の設定までの経路

// gcc/gcc/cgraphunit.c

void
symbol_table::finalize_compilation_unit (void)
{

...

  /* Gimplify and lower all functions, compute reachability and
     remove unreachable nodes.  */
  analyze_functions (/*first_time=*/true);    //★★これ

...


static void
analyze_functions (bool first_time)
{
  /* Keep track of already processed nodes when called multiple times for
     intermodule optimization.  */
  cgraph_node *first_handled = first_analyzed;
  varpool_node *first_handled_var = first_analyzed_var;
  hash_set<void *> reachable_call_targets;

  symtab_node *node;
  symtab_node *next;
  int i;
  ipa_ref *ref;
  bool changed = true;
  location_t saved_loc = input_location;

...

  /* Analysis adds static variables that in turn adds references to new functions.
     So we need to iterate the process until it stabilize.  */
  while (changed)
    {

...

      /* Lower representation, build callgraph edges and references for all trivially
         needed symbols and all symbols referred by them.  */
      while (queued_nodes != &symtab_terminator)
	{
	  changed = true;
	  node = queued_nodes;
	  queued_nodes = (symtab_node *)queued_nodes->aux;
	  cgraph_node *cnode = dyn_cast <cgraph_node *> (node);

...

	      if (!cnode->analyzed)
		cnode->analyze ();    //★★これ

...


/* Analyze the function scheduled to be output.  */
void
cgraph_node::analyze (void)
{
  if (native_rtl_p ())
    {
      analyzed = true;
      return;
    }

  tree decl = this->decl;
  location_t saved_loc = input_location;
  input_location = DECL_SOURCE_LOCATION (decl);

...


  if (alias)
    resolve_alias (cgraph_node::get (alias_target), transparent_alias);
  else if (dispatcher_function)
    {
...
    }
  else
    {
      push_cfun (DECL_STRUCT_FUNCTION (decl));

      assign_assembler_name_if_needed (decl);

      /* Make sure to gimplify bodies only once.  During analyzing a
	 function we lower it, which will require gimplified nested
	 functions, so we can end up here with an already gimplified
	 body.  */
      if (!gimple_has_body_p (decl))
	gimplify_function_tree (decl);    //★★これ

...


// gcc/gcc/gimplify.c

/* Entry point to the gimplification pass.  FNDECL is the FUNCTION_DECL
   node for the function we want to gimplify.

   Return the sequence of GIMPLE statements corresponding to the body
   of FNDECL.  */
void
gimplify_function_tree (tree fndecl)
{
  tree parm, ret;
  gimple_seq seq;
  gbind *bind;

...

  bind = gimplify_body (fndecl, true);    //★★これ

...


/* Gimplify the body of statements of FNDECL and return a GIMPLE_BIND node
   containing the sequence of corresponding GIMPLE statements.  If DO_PARMS
   is true, also gimplify the parameters.  */

gbind *
gimplify_body (tree fndecl, bool do_parms)
{
  location_t saved_location = input_location;
  gimple_seq parm_stmts, parm_cleanup = NULL, seq;
  gimple *outer_stmt;
  gbind *outer_bind;
  struct cgraph_node *cgn;

...

  /* Gimplify the function's body.  */
  seq = NULL;
  gimplify_stmt (&DECL_SAVED_TREE (fndecl), &seq);    //★★これ

...


/* Gimplify an expression which appears at statement context.  The
   corresponding GIMPLE statements are added to *SEQ_P.  If *SEQ_P is
   NULL, a new sequence is allocated.

   Return true if we actually added a statement to the queue.  */

bool
gimplify_stmt (tree *stmt_p, gimple_seq *seq_p)
{
  gimple_seq_node last;

  last = gimple_seq_last (*seq_p);
  gimplify_expr (stmt_p, seq_p, NULL, is_gimple_stmt, fb_none);    //★★これ
  return last != gimple_seq_last (*seq_p);
}


enum gimplify_status
gimplify_expr (tree *expr_p, gimple_seq *pre_p, gimple_seq *post_p,
	       bool (*gimple_test_f) (tree), fallback_t fallback)
{

...

  /* Loop over the specific gimplifiers until the toplevel node
     remains the same.  */
  do
    {

...

      /* Make sure that all the cases set 'ret' appropriately.  */
      ret = GS_UNHANDLED;
      switch (TREE_CODE (*expr_p))
	{

...

	case BIND_EXPR:
	  ret = gimplify_bind_expr (expr_p, pre_p);    //★★これ
	  break;

...


//★★以降は
// gimplify_bind_expr
// gimplify_stmt
//
// gimplify_expr
// gimplify_statement_list
// gimplify_stmt
//
// gimplify_expr
// gimplify_call_expr
//
// gimplify_expr
// gimplify_addr_expr
//
// こんな感じ


/* Rewrite the ADDR_EXPR node pointed to by EXPR_P

      unary_expr
	      : ...
	      | '&' varname
	      ...

    PRE_P points to the list where side effects that must happen before
	*EXPR_P should be stored.

    POST_P points to the list where side effects that must happen after
	*EXPR_P should be stored.  */

static enum gimplify_status
gimplify_addr_expr (tree *expr_p, gimple_seq *pre_p, gimple_seq *post_p)
{
  tree expr = *expr_p;
  tree op0 = TREE_OPERAND (expr, 0);
  enum gimplify_status ret;
  location_t loc = EXPR_LOCATION (*expr_p);

  switch (TREE_CODE (op0))
    {

...

    default:
      /* If we see a call to a declared builtin or see its address
	 being taken (we can unify those cases here) then we can mark
	 the builtin for implicit generation by GCC.  */
      if (TREE_CODE (op0) == FUNCTION_DECL
	  && DECL_BUILT_IN_CLASS (op0) == BUILT_IN_NORMAL
	  && builtin_decl_declared_p (DECL_FUNCTION_CODE (op0)))
	set_builtin_decl_implicit_p (DECL_FUNCTION_CODE (op0), true);    //★★これ

...


//★★この if 文が成立するには cargf や atan2f 関数を宣言する必要がある。
//
// TREE_CODE (op0) == FUNCTION_DECL
// DECL_BUILT_IN_CLASS (op0) == BUILT_IN_NORMAL
// builtin_decl_declared_p (DECL_FUNCTION_CODE (op0)): cargf や atan2f を関数宣言しないと true にならない
//
// ソースコードから、下記の宣言を削除すると、
//
// float cargf(float _Complex z);
// float atan2f(float y, float x);
//
// TREE_CODE (op0) == FUNCTION_DECL                 : 1
// DECL_BUILT_IN_CLASS (op0) == BUILT_IN_NORMAL     : 1
// builtin_decl_declared_p (DECL_FUNCTION_CODE (op0): 0


// gcc/gcc/tree.h

/* Set the implicit flag for a builtin function.  */

static inline void
set_builtin_decl_implicit_p (enum built_in_function fncode, bool implicit_p)
{
  size_t uns_fncode = (size_t)fncode;

  gcc_checking_assert (BUILTIN_VALID_P (fncode)
		       && builtin_info[uns_fncode].decl != NULL_TREE);

  builtin_info[uns_fncode].implicit_p = implicit_p;    //★★implicit_p が書き換わる
}

ソースコードから cargf() や atan2f() の宣言を削除すると、implicit_p がセットされなくなって cargf() を atan2f() に置き換える最適化が発動しなくなります。cargf() が存在しないような環境(C89 など)のためですかね……?

編集者: すずき(更新: 2021年 9月 24日 14:00)

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2021年 4月 4日

GCC を調べる - GCC 8.3 の folding バグ - GCC 9.1 との比較

目次: GCC を調べる - まとめリンク

実は GCC 9.1 では carg, atan2 を並べてもエラーが発生しませんので、バグがどこかで直っています。GCC 9.1 と 8.3 の動作の違いを調べることで、原因と直し方がわかるはずです。

carg の変換

GIMPLE を出力しながらコードを追っていくと、下記の関数で carg が atan2 に変換され、その後 internal compile error になるようです。

carg の変換箇所

// gcc/gcc/builtins.c

/* Fold a call to builtin carg(a+bi) -> atan2(b,a).  */

static tree
fold_builtin_carg (location_t loc, tree arg, tree type)
{
  if (validate_arg (arg, COMPLEX_TYPE)
      && TREE_CODE (TREE_TYPE (TREE_TYPE (arg))) == REAL_TYPE)
    {
      tree atan2_fn = mathfn_built_in (type, BUILT_IN_ATAN2);    //★★この関数が NULL 以外を返す条件がある

      if (atan2_fn)
        {
  	  tree new_arg = builtin_save_expr (arg);    //★★ここにくると carg → atan2 に変換される
	  tree r_arg = fold_build1_loc (loc, REALPART_EXPR, type, new_arg);
	  tree i_arg = fold_build1_loc (loc, IMAGPART_EXPR, type, new_arg);
	  return build_call_expr_loc (loc, atan2_fn, 2, i_arg, r_arg);
	}
    }

  return NULL_TREE;
}

関数 mathfn_built_in() は builtin_info[uns_fncode].implicit_p がセットされていないと NULL を返す仕組みになっています。

mathfn_built_in() の実装

// gcc/gcc/builtins.c

/* Like mathfn_built_in_1, but always use the implicit array.  */

tree
mathfn_built_in (tree type, combined_fn fn)
{
  return mathfn_built_in_1 (type, fn, /*implicit=*/ 1);    //★★
}

/* Return mathematic function equivalent to FN but operating directly on TYPE,
   if available.  If IMPLICIT_P is true use the implicit builtin declaration,
   otherwise use the explicit declaration.  If we can't do the conversion,
   return null.  */

static tree
mathfn_built_in_1 (tree type, combined_fn fn, bool implicit_p)
{
  built_in_function fcode2 = mathfn_built_in_2 (type, fn);
  if (fcode2 == END_BUILTINS)
    return NULL_TREE;

  if (implicit_p && !builtin_decl_implicit_p (fcode2))    //★★implicit_p フラグがセットされないと変換されない
    return NULL_TREE;

  return builtin_decl_explicit (fcode2);    //★★指定された数学関数の tree を返す(今回は atan2f)
}


// gcc/gcc/tree.h

/* Return whether the standard builtin function can be used implicitly.  */

static inline bool
builtin_decl_implicit_p (enum built_in_function fncode)
{
  size_t uns_fncode = (size_t)fncode;

  gcc_checking_assert (BUILTIN_VALID_P (fncode));
  return (builtin_info[uns_fncode].decl != NULL_TREE
	  && builtin_info[uns_fncode].implicit_p);    //★★implicit_p フラグがセットされないと変換されない
}


// gcc/gcc/builtins.c

#define CASE_MATHFN(MATHFN) \
  CASE_CFN_##MATHFN: \
  fcode = BUILT_IN_##MATHFN; fcodef = BUILT_IN_##MATHFN##F ; \
  fcodel = BUILT_IN_##MATHFN##L ; break;


/* Return a function equivalent to FN but operating on floating-point
   values of type TYPE, or END_BUILTINS if no such function exists.
   This is purely an operation on function codes; it does not guarantee
   that the target actually has an implementation of the function.  */

static built_in_function
mathfn_built_in_2 (tree type, combined_fn fn)
{
  tree mtype;

...

  switch (fn)
    {
...
    CASE_MATHFN (ATAN)
    CASE_MATHFN (ATAN2)    //★★ここにヒットして break
    CASE_MATHFN (ATANH)
    CASE_MATHFN (CBRT)
... 

    default:
      return END_BUILTINS;
    }

  mtype = TYPE_MAIN_VARIANT (type);
  if (mtype == double_type_node)
    return fcode;
  else if (mtype == float_type_node)
    return fcodef;    //★★ここにくる、返り値は BUILTIN_ATAN2F
  else if (mtype == long_double_type_node)
    return fcodel;
...
  else if (mtype == float128x_type_node)
    return fcodef128x;
  else
    return END_BUILTINS;
}

しかし、cargf → atan2f 変換自体はおかしいことではないはずです。

GCC 9.1 との比較

GCC 9.1 と動作を比較してみます。

GCC 9.1 (OK)GCC 8.3 (NG)
analyze_functions(true) で implicit_p: false → true analyze_functions(true) で implicit_p: false → true
pass_lower_cf で cargf → atan2f に置き換え pass_forwprop で cargf → atan2f に置き換え
pass_lower_cf で implicit_p: true → true pass_forwprop で implicit_p: true → true
pass_build_ssa で vuse が SSA_NAME に置き換わる (VAR_DECL のまま)
pass_forwprop で simplify_builtin_call() pass_forwprop で simplify_builtin_call() → エラー!!
implicit_p
cargf() を atan2f() に変換する fold_builtin_carg() が発動するかしないかを決めるフラグです。具体的には builtin_info[16].implicit_p です。16 は BUILT_IN_ATAN2F の値です。
simplify_builtin_call()
最初に調べたとおり gimple の vuse のチェックを行う箇所で、SSA_NAME 以外だと internal compile error になります。

パスの実行順序は早い順に pass_lower_cf (008t.lower), pass_build_ssa (019t.ssa), pass_forwprop (029t.forwprop1) になります。カッコ内は GCC 9.1 で dump-tree-all を指定したときのダンプファイルとの対応です。8.3 の場合は pass_forwprop (033t.forwprop) になります。

動作の違いは cargf() → atan2f() の変換が行われるパスです。GCC 9.1 は pass_lower_cf ですが、GCC 8.3 は pass_forwprop です。GCC 9.1 は序盤のパスで cargf() → atan2f() の変換が行われるため、pass_build_ssa で vuse が適切に書き換えられて救われるようです。

光明が見えてきました。

編集者: すずき(更新: 2021年 4月 6日 17:57)

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2021年 4月 3日

GCC を調べる - GCC 8.3 の folding バグ - エラーの原因を vuse から追う

目次: GCC を調べる - まとめリンク

最初に書いておくと、vuse から追う解析は正解には至りませんでしたが、試行錯誤のあとも一応残しておきます。再現環境とデバッグの準備ができました。エラーが発生する箇所を調べます。

エラー発生箇所

// gcc/gcc/tree-ssa-forwprop.c

static bool
simplify_builtin_call (gimple_stmt_iterator *gsi_p, tree callee2)
{
  gimple *stmt1, *stmt2 = gsi_stmt (*gsi_p);
  tree vuse = gimple_vuse (stmt2);
  if (vuse == NULL)
    return false;
  stmt1 = SSA_NAME_DEF_STMT (vuse);    //★★ここでエラー


// gcc/gcc/tree.h

/* Returns the statement which defines this SSA name.  */
#define SSA_NAME_DEF_STMT(NODE)	SSA_NAME_CHECK (NODE)->ssa_name.def_stmt


// gcc/gcc/tree-check.h

#define SSA_NAME_CHECK(t)	TREE_CHECK (t, SSA_NAME)


// gcc/gcc/tree.h

/* When checking is enabled, errors will be generated if a tree node
   is accessed incorrectly. The macros die with a fatal error.  */
#if defined ENABLE_TREE_CHECKING && (GCC_VERSION >= 2007)

//★★enable-checking=yes だとこちらが有効になるので、エラーが発生する

#define TREE_CHECK(T, CODE) \
(tree_check ((T), __FILE__, __LINE__, __FUNCTION__, (CODE)))

...

#else /* not ENABLE_TREE_CHECKING, or not gcc */

...

//★★enable-checking=release だとこちらが有効になるので、エラーが発生しない

#define TREE_CHECK(T, CODE)			(T)


// gcc/gcc/tree.h

//★★
// SSA_NAME_DEF_STMT (vuse)
// TREE_CHECK (vuse, SSA_NAME)
// tree_check (vuse, __FILE__, __LINE__, __FUNCTION__, SSA_NAME)
//
// vuse の TREE_CODE は VAR_DECL

inline tree
tree_check (tree __t, const char *__f, int __l, const char *__g, tree_code __c)
{
  if (TREE_CODE (__t) != __c)  //★★TREE_CODE が SSA_NAME ではないので、このチェックに引っかかる
    tree_check_failed (__t, __f, __l, __g, __c, 0);
  return __t;
}

正直、これを見ても「だから何??」ですよね。

vuse とは?

GCC Internals を見てもいまいち要領を得ませんが、変数への参照を表しているようです。エラーの原因となっているので、調べるしかありません。どこから来るのでしょうか?

エラー発生箇所

// gcc/gcc/tree-ssa-forwprop.c

static bool
simplify_builtin_call (gimple_stmt_iterator *gsi_p, tree callee2)
{
  //★★stmt2 はイテレータ gsi_p が指している先頭の要素
  gimple *stmt1, *stmt2 = gsi_stmt (*gsi_p);

  //★★vuse は gimple stmt2 を gimple_statement_with_memory_ops にキャストしたときの vuse メンバ
  tree vuse = gimple_vuse (stmt2);

  if (vuse == NULL)
    return false;
  stmt1 = SSA_NAME_DEF_STMT (vuse);    //★★ここでエラー


// gcc/gcc/gimple.h

/* Return the single VUSE operand of the statement G.  */

static inline tree
gimple_vuse (const gimple *g)
{
  const gimple_statement_with_memory_ops *mem_ops_stmt =
     dyn_cast <const gimple_statement_with_memory_ops *> (g);
  if (!mem_ops_stmt)
    return NULL_TREE;
  return mem_ops_stmt->vuse;
}


// gcc/gcc/gimple-iterator.h

/* Return the current stmt.  */

static inline gimple *
gsi_stmt (gimple_stmt_iterator i)
{
  return i.ptr;
}

この vuse メンバを設定するのはどこでしょうか?ソースコードから探すのは困難そうなので、watchpoint で探しましょう。

vuse の値とアドレスを調べる
$ gdb /path/to/build/_install/libexec/gcc/x86_64-unknown-elf/8.3.0/cc1

(gdb) r -quiet a.c -mtune=generic -march=x86-64 -g -O2 -Wall -std=c99 -o zzzzzzzz.s

...エラーが出ることを確認する...

(gdb) b tree-ssa-forwprop.c:1246

Breakpoint 1 at 0x11360b5: file ../../gcc/tree-ssa-forwprop.c, line 1246.

(gdb) r

Breakpoint 1, simplify_builtin_call (gsi_p=0x7fffffffd680,
    callee2=0x7ffff74af300) at ../../gcc/tree-ssa-forwprop.c:1246
1246      stmt1 = SSA_NAME_DEF_STMT (vuse);

(gdb) p *stmt2

$2 = {code = GIMPLE_CALL, no_warning = 0, visited = 0, nontemporal_move = 0,
...


★★code = GIMPLE_CALL なので gcall にキャストしてもう一回ダンプ

(gdb) p *(gcall *)stmt2

$3 = {<gimple_statement_with_memory_ops_base> = {<gimple_statement_with_ops_base> = {<gimple> = {code = GIMPLE_CALL, no_warning = 0, visited = 0,
        nontemporal_move = 0, plf = 0, modified = 0, has_volatile_ops = 0,
        pad = 0, subcode = 0, uid = 0, location = 2147483655, num_ops = 5,
        bb = 0x7ffff7475410, next = 0x7ffff7476118, prev = 0x7ffff7599b90},
      use_ops = 0x7ffff75b14f8}, vdef = 0x7ffff7ffbf30,
    vuse = 0x7ffff7ffbf30}, ★★これ★★
    call_used = {anything = 1, nonlocal = 0,
...


★★stmt2->vuse のアドレスを調べる

(gdb) p &((gcall *)stmt2)->vuse

$4 = (tree *) 0x7ffff75b30c8

エラーが発生するときの vuse は 0x7ffff7ffbf30 で、vuse を持っている変数 ((gcall *)stmt2)->vuse のアドレスは 0x7ffff75b30c8 です。デバッグ時、アドレスは毎回同じになることを利用して、先程調べたアドレスに watchpoint を設定し、何か値が書き込まれたら止めます。

stmt2->vuse の書き換え箇所で止める
★★stmt2->vuse を書き換える箇所を特定するため watchpoint を設定する

(gdb) watch *(int *)0x7ffff75b30c8

(gdb) r

...memset 系で止まるところは無視...

Old value = 0
New value = -134234320
gimple_set_vuse (g=0x7ffff75b3090, vuse=0x7ffff7ffbf30)
    at ../../gcc/gimple.h:2084
2084    }

それらしき関数 gimple_set_vuse() が見つかりました。vuse の値も 0x7ffff7ffbf30 で関数 simplify_builtin_call() で観測した値と一致しており、別の用事で書き換えられたわけではなさそうです。

さらに追っていくと、vuse は cfun->gimple_df->vop が元になっていることがわかり、cfun->gimple_df->vop は create_vop_var() によって生成されていることがわかるのですが、そこで行き詰まってしまいます。GCC はエラーメッセージからエラーが発生した箇所はすぐにわかります。しかしエラーの原因はわからないことがほとんどです。GCC のデバッグの辛いところですね。

別のアプローチが必要そうです。

編集者: すずき(更新: 2021年 4月 6日 17:54)

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