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2009年3月22日

ビットフィールド

今日はJavaでビットフィールドを扱う方法を探していたのですが、やり方がわかりません。

ビットフィールド(C言語)

#include <stdio.h>

union u {
        char c;
        struct _s {
                unsigned a:2;
                unsigned b:4;
                unsigned c:2;
        } s;
};

int main(int argc, char *argv[])
{
        union u v;

        v.s.a = 1;
        v.s.b = 0;
        v.s.c = 1;
        printf("v.c=%d(0x%x), v.s.b=%d(0x%x)\n",
                v.c, v.c, v.s.b, v.s.b);
        v.s.b = 10;
        printf("v.c=%d(0x%x), v.s.b=%d(0x%x)\n",
                v.c, v.c, v.s.b, v.s.b);

        return 0;
}

Cだと上記のように構造体風に書けるんですが、Javaだとどうすりゃいいんだろか。今は仕方ないのでシフトとビット演算でえっちらおっちら書いています。

シフトとビット演算

目的はある下位ビット(stビット目とする)からある上位ビット(edビット目とする)を占めるビットフィールドを抜き出すことです。これはビットフィールドの書き換え、つまり上記のCでいうところのv.s.b = 10; のような処理をしたいときに必要です。

もう一つの目的はビットフィールドに入っている値を得ることです。これはビットフィールドを読み取り、つまりprintf("%d", v.s.b); のような処理をしたいときに必要です。

まずstビット以上を1で埋めたパターン(パターンAとする)を作ります。
作り方: 1をstビット左シフトして1を引くと、stビットより下が1で埋まったパターンが得られますので、そのパターンをビット毎NOTをするとパターンAが得られます。

次にedビット以下を1で埋めたパターン(パターンBとする)を作ります。
作り方: 1をedビット左シフトして1を引くと、edビットより下が1で埋まったパターンが得られます。そのパターンに1をedビット左シフトした値をビット毎ORすると、パターンBが得られます(※)。

パターンAとパターンBのビット毎ANDを取ると、stビットからedビットまでが1で埋まったマスクが得られます。

ビットフィールドを保持している値とマスクをビット毎ANDすると、目的のビットフィールド以外を0で潰した値が得られます。

ビットフィールド内の値を得たい場合は、パターンBだけビット毎ANDして、その後stビット論理右シフトします。パターンAをANDしなくても結果は同じです。


ビットフィールド

例としてst = 2, ed = 5の状態を図示すると上記のようになります。

おそらく「何やってるんですかJavaなら○○で一発ですよ!」ってオチがある気がしてならないので、もっと良いやり方があったらぜひ教えてくださいまし。

(※)1をed + 1ビット左シフトして1を引く方法は正常に計算できない場合があります。edと変数のビット長が等しい場合、(変数のビット長 + 1) ビットの左シフトが起きます。CやJavaでは変数のビット長を超える左シフトの結果は不定のため、得られるパターンも不定となります。

編集者:すずき(2009/03/26 01:08)

コメント一覧

  • すずきさん(2011/03/03 09:27)
    間違っていたので訂正。
    Javaでビット長を超える左シフトの結果は不定ではなく、シフト量の下位数ビットのみ有効になる、が正解です。

    intに対する左シフトの場合は下位5ビット、つまり0〜31まで、
    longに対する左シフトの場合は下位6ビット、つまり0〜63までシフトできます。
    例を挙げると、intに対する32ビットシフト=0ビットシフトです。

    参考: Java Language Specification, Third Edition, chapter 15(expressions), 15.19 Shift Operations
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